2018年5月27日日曜日

Was It All Worth It - Queen 和訳

Was It All Worth It - Queen 和訳


アルバム「The Miracle ザ・ミラクル」1989年から、邦題「素晴らしきロックン・ロール・ライフ」の「ワズ・イット・オール・ワース・イット」です。
(発音すると短いのに、カタカナにすると長いですね)


日本語で40歳といえば、「不惑」といいますが、実際は「ミドル・クライシス」なんて言葉もあるように、人生の折り返し地点に立って、迷いが多い時期です。
本当にこのままの人生で良いんだろうか?と。


ことフレディに至っては、この「ザ・ミラクル」制作時にはエイズを発症しており、実質的に死の宣告をされたわけですから、自分の人生に、自問自答するのも自然です。

ファーストアルバムにある「ライアー」では、理想と本能、どっちの人生を選ぶか葛藤した挙句、自分の欲求に従う方を選んだので、歌詞の通り「godforsaken life 神に見放された人生」と評しているのだと思います。


ちょこっと補足。

歌詞にある
"We went to Bali, saw God and Dali"
直訳:私たちはバリに行き、神とダリに会った。

なんでバリ島に、スペインの画家のサルバドール・ダリがいるんだ、と思いますが、おそらくバリの「サンヒャン ドゥダリ」という、神が降臨というか、人に憑依した伝統儀式(ケチャの原型)のことと、画家のダリをかけているのかと解釈しました。


ちなみにインドネシア語で「dari ダリ」は、名詞じゃなくて、英語の前置詞"from"と大体同じなので、単語そのものに深い意味はないと思います。


それと、"bloody"は、イギリス英語の独特の言い回しで、アメリカで言う"hell"みたいな、強調したいときに使います。



▼ワズ・イット・オール・ワース・イットの音源。
オフィシャルの動画は、途中で目々連(妖怪)みたいな画像が出るので載せません。
目がいっぱいあるやつは、個人的に苦手なんです。





Was It All Worth It 和訳



What is there left for me to do in this life
僕の人生にやり残したことはないだろうか

Did I achieve what I had set in my sights
今の僕は、かつて目指した頂点に立っているのか

Am I a happy man or is this sinking sand
僕は功を成し、満ち足りた男なのか、
それとも、運命という流砂に呑みこまれているだけか

Was it all worth it, 
本当にこれで良かったのか

was it all worth it
全てを賭けた意味はあったのか

Yeah

now hear my story 
聞いてくれ

let me tell you about it
僕に何があったのかを話すから

We bought a drum kit blew my own trumpet
仲間を集めてドラムセットを買って、バンドを組んで
自画自賛できるまでになった

Played the circuit thought we were perfect
世界中を演奏して回った
必要なことは全部やったんだ
これ以上の完璧はないと思えるくらいに


Was it all worth it
僕の人生はこれで良かったと言い切れるだろうか

Ooh,Giving all my heart and soul and staying up all night
粉骨砕身のうえ魂も捧げ、夜も寝ずに徹した対価が

Was it all worth it
それに見合った人生だろうか

Living breathing rock'n'roll a godforsaken life
呼吸するようにロックンロールを歌い、神の教えに背いてまで

Was it all worth it,  
僕の人生は何だったのだろう

was it all worth it,
果たしてその価値はあっただろうか

all these years
僕の歩んできた日々に


Put down our money without counting the cost
後先も考えず、採算も度外視で大金を費やした

It didn't matter if we won if we lost
成功とか、失敗とか
見返りなんて気にも留めなかった

Yes we were vicious, 
そう、僕たちは常軌を逸していたし

yes we could kill
そのためなら何でも出来た

Yes we were hungry 
ひたすら貪欲で

yes we were brill
飛ぶ鳥を落とす勢いだった

ha ha!
ハハハ!


We served a purpose like a bloody circus
僕たちは真剣に、大騒ぎの道化芝居を演じたんだ

We were so dandy  
演出や見栄えは、特に気を遣って
でも、演らされているんじゃない

we love you madly
僕たちは、いつも見てくれる君を
狂おしいほど愛しているから



Was it all worth it
これで良かったんだろうか

Living breathing rock'n'roll this godforsaken life
神に見放された人生を選び
僕の拍動はロックンロールのビートを刻む

Was it all worth it
価値はあったんだろうか

was it all worth it
身を投げ打つほどの価値は

When the hurly burly's done
この騒がしいパーティが、いつか終わりを迎え
独り静かになったとき、僕はどうなるだろう



We went to Bali, saw God and Dali
バリへ行き、神と神懸かった人を見た

So mystic
現世とあの世のつながりは
まさに神秘で

Surrealistic
現実を超えた世界が、そこにあった


Was it all worth it yeah yeah
僕が作り出したものは、無駄ではなかっただろうか

Giving all my heart and soul staying up all night
寝食を忘れ、魂を売り、骨身を惜しまず捧げた日々は

Was it all worth it
価値があっただろうか

ooh

Living breathing rock'n'roll 
僕が呼吸するのはロックンロールを歌うとき

this never ending fight
この終わりなき戦いと挑戦は

Was it all worth it
本当に意味があっただろうか

was it all worth it
僕の成し遂げたかった事だろうか

Yes it was a worthwhile experience!
いいや、この経験は、全てを捧げて余るほどの値打ちはあったんだ

ha ha ha ha ha
ハハハハ!


It was worth it!
後悔なんか無いさ!




request via Youtube


以上です。


この後、フレディは「ショー・マスト・ゴー・オン」にもあるように、舞台に立ち続けることに、自分の意味があると悟ります。

ロックに捧げた人生、素晴らしきロックン・ロール・ライフですね。
この邦題の意訳、好きです。



割とどうでも良いコラム


「ワズ・イット・オール・ワース・イット」の、2分50秒くらいに、偶然か「デス・オン・トゥー・レッグス」の出だしそっくりなメロディが入っています。

意図的に入れたのでしょうか?


▼ご参考までに「デス・オン・トゥー・レッグス」













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8 件のコメント:

  1. このコメントは投稿者によって削除されました。

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    1. こんばんは!高橋です。「Was It All Worth It」は次にリクエストしようと思っていた曲でタイムリーでした。かなり好きな方で、RPGのテーマメロディーを彷彿とさせるすばらしい旋律とQueenでは珍しい方のOrchestraによるアレンジ、3連符の素晴らしいメロディーが印象的で、Freddie特有ののRhymeを多く取り入れた人生Finalを迎え自問する歌詞の内容もいいです。(このハイレベルの3連符を使う傾向はBrianによる?)
      やはりねこあるきさんの意訳は他の直訳と違って味がある訳でさすがです。
      Queenのほとんどの曲を毎日のように聴いている私は、このMelodyがこの曲にも入っているとか、この同じ歌詞がこの曲にも使われているとか多々発見していますので、リスト化すると面白いかもしれませんねェ!?

      削除
    2. Mr.Fairy Feller。
      先日、高橋さんが「メールでお知らせが来ない」と仰っていたのが気になっていたのですが、コメントを頂いても、自動でお知らせが来なくなってますね。困りました。
      グーグルの仕様変更でしょうか。(すごく不便です)

      申し訳ございません、気付くのと返信が遅くなりました。
      コメントいただいて、またお気に召していただいて、嬉しいです。

      ねこあるきは、初期のQueenばかり、しつこいくらいに聴いておりますが、"Was It All Worth It"は、初期の荘厳華麗なオーケストレーションを彷彿とさせるようで、歌詞も直球ストレート。
      メンバー全員で歌詞を考えたようですが、ほとんどがフレディでしょう。最後の吹っ切れた感じが、実に爽快。

      「ザ・ミラクル」のツアーが無かったことが本当に残念です。

      私は同じものばかり繰り返して聴くので、高橋さんのように詳しくないです。というか、高橋さんが凄すぎなんだと思います。
      (キャパオーバーでそんなにたくさん、聴けません。)

      もし、リスト化することがありましたら、ぜひ教えてください!

      私が知っていてくだらないところで「アナザワン・バイツァ・ダスト」を逆回転すると、「スタート・トゥ・スモーク・マリワナ(マリファナを始めよう)」になる、という雑学くらいです。
      これについて、クイーンは全くの偶然だ、というコメントを残しています。

      削除
  2. こんばんわ!
    リスト化などと大口を叩いてしまいましたが、メモっている訳ではないので200曲以上の中から探し出すのは大変そうなので、記憶にあるものだけ挙げます。
    ①まずMelodyではありませんが、「Spread Your Wings」と「Good Old-Fashioned Lover Boy」のフレーズ間のピアノの伴奏が同じに聞こえました。他にも1,2曲あったと思いますが・・・
    ②Melodyではありませんが、「Pain Is So Close To Pleasure」という曲名がそのまま「One Year Of Love」の2'20"の所の歌詞に使われています。
    ①は分かりにくいかと思いますので編集してYouTubeに挙げましたので見れますでしょうか? おまけに「ねこあるき」さんブログ内にあります「Headlong」のその部分の逆再生版も付けました。
    https://www.youtube.com/watch?v=r_RPLIpBbhY

    今回の「Another One Bites the Dust」も知りませんでしたので、逆再生版作ってみました。
    そんなに手間を掛けてませんのでご参考まで・・・
    https://youtu.be/owtx9SCXQRk

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  3. このコメントは投稿者によって削除されました。

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    1. 高橋さん!Master-Strokeをありがとうございます!
      ①は、全然気づかなかったです。もう一度、ゆっくり聴きなおしてみます。
      YouTubeのURLまでありがとうございます!
      さっそく時間があるときに(音が出ても大丈夫な環境になったときに)聴いてみます!

      高橋さんは、英語にもパソコンにもお詳しいし、音楽もたくさんご存じなのですから、もっと色々アプローチなされば良いのに、もったいない、とアナログ街道まっしぐらのねこあるきは思います。

      6月はこのまま更新できずに終わりそうですが、決して投げたわけではございませんので、どうかお見捨てになってしまわれぬ様(涙)

      このタイミングで高橋さんにコメントを頂いて、尽きかけた気力が湧いて参りました。あと一週間、頑張って乗り切ろうと思います。
      高橋さんもどうか、ご自愛ください。

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  4. ご無沙汰しております
    毎日厳しい暑さですっかり参って居りました。

    此方の和訳をされた時、読ませて頂いておりましたが
    自分が人生のcodaに入りかけている事を考えると
    「本当に意味があったのか」「やり残したことはないのか?」は
    とても心に響いて、暫くずっと心の中で反芻しておりました。

    今は少し元気に成り、しのこした事は今からやってみようと思って居ります。

    中途半端な書き込みお許し下さい。
    今日は仕事に行って来れたので元気に成りましたが、疲れました。
    ちゃんと書けず申し訳ありません。

    では 暑い日が続きますが どうかご自愛下さいます様。


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    1. Eddyさん。コメント有難うございます。

      こちらこそ、ご無沙汰をしております。
      私も本当に参ったことに、目下、暑気中りです。

      やり残したことは無いか、と、いざ問われると難しいですよね。
      ねこあるきも、この曲を和訳した後、しばらく胸の奥が痛いような、重たいような心地になりました。

      私は過去に戻りたいと思ったことは一度もないですが、この先、まだ何が出来るか色々考えると、フレディみたいに笑い飛ばせる自信はありません。

      なんだかもどかしいような、変な気分です(笑)

      この夏は災害と言っても過言ではないようです。
      どうか、くれぐれもご無理なさらず、ご自愛ください。

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